私自身の症状の経過
私の場合、30代半ばの職場健診で受けた眼底検査がきっかけで、網膜色素変性症の疑いを指摘されました。前年の検査では異常は指摘されておらず、その年になって初めて変化に気づかれたようです。
それまで自覚症状はほとんどなく、「自分が病気かもしれない」と考えたこともありませんでした。しかし、診断後にこれまでの人生を振り返ってみると、少しずつ症状が現れていたことに気づきました。
この頃の症状としては、羞明でした。眩しさがとても強い状況で眩しいではなく、とても明るいものをみると目の奥が痛いという感覚でした。後からこれが、羞明という症状だと気付きました。
子どもの頃
子どもの頃は、夜道を歩くことに不自由を感じたことはありませんでした。
暗い場所も特に怖くなく、友達と同じように生活していたと思います。夜空を見上げれば星も見えており、自分の見え方に疑問を持つことはありませんでした。
10代
10代になっても日常生活で困ることはほとんどありませんでした。
ただ、今思えば暗い場所は少し苦手だったような気がします。しかし、それが病気によるものとは全く考えておらず、「自分は少し夜目が利かないだけだろう」程度に思っていました。
20代前半
今振り返ると、この頃から夜盲の症状が現れていたのかもしれません。
大学生の頃、友人たちと星空を眺める機会がありました。周りの人たちは「すごく綺麗だ」と話していましたが、私には明るい星がいくつか見えるだけで、満天の星空は見えていませんでした。
流れ星を探しても見つけることができず、「みんなはこんなに見えているのか」と不思議に思ったことを今でも覚えています。
それでも日常生活には支障がなく、「自分は少し星が見えにくい体質なんだろう」と考える程度でした。
20代後半
この頃も大きな不自由はありませんでした。
しかし、一度プラネタリウムへ行った際、映し出される星々がうっすらとしか見えず、正直なところ「これでは楽しめないな」と感じました。
また、薄暗い居酒屋やバーでは店内全体の様子が把握しづらくなり、少し苦手意識を持つようになりました。
さらに、夜道で足元の障害物に気づきにくいことが少しずつ増えてきたように思います。
30代前半
日常生活にはまだ大きな支障はありませんでしたが、目の疲れを感じることが増えてきました。
また、視野の端の方が以前より見えにくくなり、周囲の状況を把握しづらいと感じる場面が少しずつ増えていきました。
当時は加齢や疲労のせいだと思っていましたが、今考えると視野障害が始まっていたのだと思います。
診断後に気づいた変化
診断を受けてからは、自分の見え方を意識するようになりました。
パソコン作業ではマウスポインターを見失うことが増えました。
また、手のひらを広げて見てみると、中心は見えているものの、指先の部分がはっきり認識できていないことに気づきました。
さらに、この2年ほどで壁や棚などに頭をぶつける回数が増えました。
視野の中心以外は少しずつ粗く、ぼんやりした見え方になっているように感じます。
以前なら自然に認識できていた物が、突然視野の外から現れたように感じることも増えてきました。
網膜色素変性症は一般的にゆっくり進行すると言われていますが、私自身はこうした小さな変化の積み重ねによって、少しずつ病気の進行を実感しています。

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