どうも。今日は低温調理器具のお話です。
私は低温調理器のBONIQ初期モデル(1.0)を、数年前に奥さんからプレゼントされて以来、使用しています。調理には時間がかかるため頻繁には使いませんが、そのおいしさには魅力があり、クリスマスや記念日には時間をかけて料理しています。
最近、SNSでBONIQ 3.0の予約販売や特典付き予約販売の広告を目にし、欲しくなって調べているうちに、BONIQ 1.0の魅力を再確認しました。そこで、今回はその魅力を改めて紹介するために記事を書いてみました。
低温調理について
低温調理は、食材を水などを介して低温でゆっくり加熱し、調理する方法です。例えば、牛肉の場合、約65度以上で加熱するとタンパク質が固くなってしまうため、固くなるのを防止するためにそれ以下の温度で調理し、より美味しくいただく方法です。
「そんな低温で本当に大丈夫?」という疑問もあるかもしれます。そもそも食材に火を通す主な目的は、有害な雑菌を死滅させることです。厚生労働省は食肉の加熱基準を公表しており、BONIQはその基準に基づいて、肉・食材の種類や厚さ、調理温度、加熱時間の目安をインターネットで一覧で公表しています。加熱時間は短いもので10分程度、厚い肉など長いものでは8時間近くかかる場合もあります。
加熱のもうひとつのメリットは、メイラード反応によっておいしさが増すことです。しかし、低温調理だけではメイラード反応を起こすことはできません。そのためフライパンで加熱するなど、他の調理方法を組み合わせると、さらにおいしく仕上がります。
メイラード反応について
メイラード反応とは、加熱により肉のアミノ酸と糖分が結びつき、褐色に変化する反応のことです。この反応によって、肉に旨みや風味、香ばしさが加わり、よりおいしくなります。
BONIQについて
さて、ここからはBONIQの紹介です。
BONIQは、初代(1.0)、2.0、Pro、3.0(2025年3月下旬発売予定)のシリーズがあります。私は現在、初代(1.0)を使っています。
各モデルの違いは以下の通りです。
- 使用ワット数(パワー)と対応水量
- 初代:800W
- Pro:1200W
- その他:1000W
- 水量はProのみ、最大20Lまで対応。その他のモデルは最大15Lまで。
- 防水性能
- 初代:水に浸かる部分のみ防水。上部のお手入れは掃除のみ。
- 2.0以降:防水機能があり、全丸洗い可能。
- デザイン、大きさ、重さ
- 初代:1.2kg(2.0以降より約200g重い)。デザインは2.0以降の方がスタイリッシュ。
- スマホ連携
- 初代:対応していません。
- 2.0以降:Wi-Fi連携により、外出先から温度設定や予熱開始などが可能。個人的には、設定を途中で変更することはないし、外出先で操作することもほとんど想定できないため、あまり必要ない機能かなと思います。
- 価格
- 初代(¥21,780)
- 2.0(¥22,000)
- Pro(¥32,780)
- 3.0(¥24,000)
初代は販売終了後のため、中古品が楽天やメルカリに出品されています。安いもので5,000円台、2.0やProでも10,000〜18,000円程度で手に入ることがあります。ジャンク品はさらに安く設定されていることもありますね。
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また、専用の調理用水槽やホーロー鍋も販売されていますが、大きめの深鍋があれば問題なく使用できます。
私個人の意見として、購入時のポイントは「パワー」と「予算」に集約されると思います。パワーが異なると、設定温度に到達する時間が変わるため、その点も考慮して選んだ方が良いでしょう。後述しますが、水と熱湯を使う裏技もあります。
実際にBONIQを使った料理
今回は、「飲食店独立学校/こうせい校長」さんのチャンネルを参考にして、ローストビーフを作りました。
スーパーの安売り肉を購入。今回はローズマリーを香り付けのメインに設定。
お肉は、牛もも肉。通常ローストビーフには、もも肉、ロース肉、ヒレ肉が使われますが、今回は、あっさり肉の味を楽しめるもも肉にしました。本当は、新鮮な肉の方が向いていますが、今回は、メイラード反応目的に焼きも加えるので割引肉でも大丈夫と判断しました。

にんにく、玉ねぎを薄切りにします。

牛肉はドリップをキッチンペーパーで拭き取ります。これをすることで、綺麗なメイラード反応を起こせます。


塩を振ります。

ラップをしき、その上ににんにく、玉ねぎ、ローズマリーを敷き、肉を載せ、すべての面を覆うように香草類をおき、ラップで包みます。



ラップで包んだ肉は、ジップロックに入れ、アルミストローでAir抜き(端っこから入れて口で陰圧をかける)を行います。水圧を利用してAirを抜いてもいいですが、個人的には、こちの方が空気も抜けて、水の無駄遣いにならないので好きです。そのまま冷蔵庫で1日寝かせます。

我が家のBONIQです。インテリアとしてもかっこいいですね。セットのホーロー鍋もあります。


ローストビーフのお話に戻ります。
一晩寝かせた肉は、取り出したあと、周りの香草類を取り除きます。肉は、熱したフライパンにオリーブオイルを敷き、焼き色がつくまで全ての面をそれぞれ熱します。この時、メイラード反応が起こり、肉の旨みや香ばしさも追加されます。また、肉周囲の雑菌も消毒でき、一石二鳥です。ちなみに取り除いた香草は、他の肉(今回は豚肉)と一緒に炒め物をして夕ご飯として美味しくいただきました。

ここからBONIQを使います。今回は、60度で加熱をしました。肉の厚さは3cm。BONIQ公式サイト(低温調理 加熱時間基準表)で調べるとこの条件なら2時間でした。
まず予熱です。常温の水4LをBONIQで、60度まで温めました。予熱時間に要した時間は、19分35秒でした。結構長い。。。多分、BONIQ2.0以降の商品は、パワーも強いのでこれより短い時間で設定温度になると思います。
ちなみに実験的に常温の水と熱湯を1:1で混ぜると50度ちょいになりました。今回は、水2L+熱湯2Lを混ぜ、そこから、60度まで加温もしましが、この温度からなら数分で設定温度まで上がってくれました。BONIQ(1.0)でも、熱湯を使えば時短になるし、温度の維持にはそれほど問題にはなりませんでした。

先ほどの焼いた肉は、粗熱をとった後、ジップロックに入れ、再びAir抜きをし、BONIQで60度、2時間の温浴に浸します。2時間立ったら、お湯から取り出し、ジップロックに入れたまま、粗熱を取り、冷蔵庫で一晩寝かせます。この一晩の寝かせが、ジューシーな肉汁を安定させるポイントです。

やっとこさ食すタイミングです。BONIQを使っていたのは2時間くらいですが、仕込みから寝かせの作業を含めると3日の行程です(笑)。しっとり、ジューシーで味わい深いローストビーフ。最高でした。

まとめ
低温調理は非常に美味しい料理が作れる方法です。BONIQの公式サイトでは、肉、魚、野菜、卵、パン、発酵食品など多くのレシピが紹介されており、飽きることはありません。
低温調理器は高価なものが多いですが、BONIQ 3.0も例外ではありません。しかし、パワーがやや劣るものの、最初のみ熱湯とお水で温度調整すれば、初代(1.0)でも十分なパフォーマンスが得られます。特にこだわりがないのであれば、リユース品も一つの手です。また、レンタルサービスもあるので、まずは試してみるのもオススメです。
家庭でも本格的な料理が楽しめるのは非常に魅力的です。ぜひ、一度チャレンジしてみてください。
では、また。
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