どうも。
今回は男性不妊症について勉強した内容をまとめてみたいと思います。私は、昨年結婚しましたが、まだ子どもがおりません。そのため男性不妊症について先んじて学んでみました。記事の内容は、2024年版の男性不妊症ガイドラインを利用して勉強したことを記載しています。できる限り正確に書いているつもりですが、間違いがあれば、コメントいただければ嬉しいです。最後の方に、私見も含みますが、気をつけるべきことを挙げましたので、参考にしていただければ幸いです。
不妊症の定義
1年間の定期的な妊活にもかかわらず自然妊娠に至らなかった場合、不妊症と定義されます。女性が35歳以上の場合は、6ヶ月以内に妊娠しなかった場合も不妊症とみなされます。
不妊症の頻度は、国や地域によって異なりますが、全体として約9%程度とされており、今後不妊症が増加する可能性も示唆されているため、注目のトピックスです。
男性不妊症
頻度について
不妊症の男性因子に関する正確な頻度を調査した報告は少なく、バイアスも存在するため、真の割合については不明確な部分も多いですが、不妊症カップルを対象とした調査では、男性因子が関与している割合は約50%と報告されています。男性因子が不妊症の原因として無視できない割合を占めていることがわかります。
原因について
不妊症における男性因子の定義はまだ完全には確立されていませんが、大きく以下の3つに分類されます。
- 造精機能障害(精子を作る過程に問題がある)
- 精路通過障害(精子の通り道に障害がある)
- 性機能障害(勃起障害や射精障害)
1. 造精機能障害
精子を作る能力に問題があり、精液検査で精子数、運動率、正常形態率の低下が見られる状態です。造精機能障害は最も一般的な男性不妊症の原因であり、約82%を占めます。この障害は、無精子症から精液検査の因子の低下まで、幅広い程度の異常があります。治療方法は原因によって異なります。代表的な治療対象としては、精巣静脈瘤(約30%)があります。これは、精巣周囲の静脈がうっ血し、精巣温度が上昇することで造精機能障害が生じます。この場合、手術で精液所見の改善が期待できます。その他、遺伝子異常や薬剤性もありますが、40〜60%は原因が特定できず、未解明の病態が多いとされています。
精索静脈瘤
精索静脈瘤は主に左側の精巣に発生し、精巣の温度を下げる役割を持つ静脈がうっ血することで精巣に熱がこもり造精機能障害に繋がります。多くは無症状ですが、鈍痛を訴えることもあります。診断は身体検査で行われますが、リラックスした状態で立ってみた時に、精巣の上部に比較的大きな血管が浮き出ることがあります。これが精索静脈瘤と言われる状態ですが、診断には専門医の評価が必要ですが、参考までに。
2. 精路通過障害
精路通過障害は比較的頻度は少ない(数%)ですが、先天的な異常や感染症、手術後の精管損傷や血行障害による狭窄などが原因となります。治療方法としては、精路再建術(閉塞・狭窄部を繋ぎ直す)や精巣内精子採取術+顕微授精が選択肢となります。
3. 性機能障害
勃起障害や射精障害などが含まれます。これらも男性不妊症の原因となります。
その他の因子
高血圧や心臓病、脂質異常症、高尿酸血症などの生活習慣病や、メタボリックシンドローム、酸化ストレスなども不妊症と関連が報告されています。抗酸化作用のあるサプリメントの有用性についても報告はあるものの、その効果は限定的とする報告もあり、過剰摂取による副作用にも注意が必要です。
男性不妊症の検査
不妊症の定義にもあるように、1年間妊活をしても妊娠しない場合、病院で検査を受けることが推奨されます。男性因子の検査は、痛みを伴うものはほとんどなく、主に精液検査、身体検査、血液検査が行われます。
最も重要なのは精液検査です。いわゆる正常値は、WHOが報告しており、避妊せず12ヶ月以内に自然妊娠した男性の精液検査結果を元に作成されています。ただし、精液検査の結果は大きく変動することがあるため、最低でも2回以上の検査を受けるべきです。検査前には2〜7日間の禁欲期間を設け、採取後1時間以内に検査に提出することが推奨されています。また、検査の際は検体の運搬温度にも注意が必要です。自宅で採取する場合、精液は20〜37度(人肌程度)で運ぶようにしましょう。
血液検査はホルモン異常の有無を確認するために行います。ホルモン異常がある場合は、ホルモン補充療法を行うことで改善が期待できます。また、遺伝子異常が疑われる場合、性染色体異常の検査が行われることもあります。
治療について
治療は専門の医師を受診することが最も重要です。特に年齢など時間的な制限がある場合には、悩む前に一度病院を受診することを強くお勧めします。
自分たちでできること
ここでは、不妊症に影響を与えるその他の因子について触れます。
- 肥満
肥満と不妊症には関係があると多くの研究で報告されています。肥満男性は不妊症になりやすく、また生殖補助医療(ART)での出生率低下とも関連しています。肥満男性の精液検査パラメータには有意な差はないとの報告もありますが、結果的に肥満は不妊症に関連していると結論づけられています。 - 喫煙
喫煙が不妊症に関連していることも複数の研究で示されています。喫煙は精子の生産を減少させ、酸化ストレスやDNA損傷を引き起こし、これにより受精能や着床率の低下を招くことが指摘されています。 - サプリメント
抗酸化作用や精子のDNA保護を目的に、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンE、コエンザイムQ10、L-カルニチンなどのサプリメントが広く使われています。さらに、亜鉛、葉酸、リコピン、ポリフェノールなども効果があるとされる報告があります。ただし、これらには効果が限定的という報告もあり、過剰摂取、副作用や病態の悪化を引き起こす可能性もあるため、摂取には注意が必要です。サプリメントは、専門家の指導のもとで使用するべきです。 - 漢方薬
精子濃度や運動率の改善に有効とされる漢方薬(補中益気湯、八味地黄丸、牛車腎気丸、紫胡加竜骨牡蛎湯)もあります。これらは薬局でも購入できるものもありますが、使用する前に医師や専門家の診断を受けることが重要です。
自分の考え(正書・聴講・ガイドラインを基にした私見)
精子が作られる過程では精巣の温度が体温より少し低い方が良いとされています。また、適度な頻度で射精を行い、新鮮な精子を定期的に作るようにすることも重要です。これらを踏まえ、以下の点に気をつけると良いでしょう。
- 適度な射精(週2〜3回)
- 肥満の改善
- 禁煙
- 生活習慣の改善(適度な運動、十分な睡眠)
- 精巣の温度を低下させるために、熱がこもるタイトな下着を避け、トランクスを使用する
- 長時間の座位や長風呂、サウナを避ける(熱への暴露を減らす)
- 育毛剤の使用を中止する(フィナステリド、デュタステリドなど)
- 3ヶ月は継続する(精子が約3ヶ月で作られるため)
まとめ
私自身もこれらの生活習慣に気をつけながら過ごしています。また、自己判断ではありますが、ビタミンC、ビタミンB12、コエンザイムQ10を薬局で購入し、用法容量を守りながら、飲み始めてみました。また、健康的な生活を心がけることで、妊活の一助となればと思っています。

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ではまた。
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